MENU
Magazine
2009.10.27

次の20年へ向けて|徳田英幸(政策・メディア研究科委員長)

10月17日、18日とイベントが続いた。17日はSFCの秋祭、あいにくの天気で出足もそろそろといった感じだが、イベントに参加している学生たちは充実感に満ちていた。夕方、窓越しからのぞいた音楽イベントが印象的であった。

秋祭

18日は、日吉キャンパスで行われた毎年恒例の連合三田会。理工学部の駐車場から、日吉キャンパス裏の階段を上って記念館会場へ。学部時代、KCS(Keio Computer Society)とKSA(Keio Ski Association)という2つのサークルに参加していた頃を思い出す。あの時代にトレーニングで走っていた階段と変わらない。式典後、記念館を出るとなんと、今年はSFCの2期生同期会の有志が店舗を出店していた!ご苦労さまと声をかけたくなったが、冷やされていたシャンパンが突然暴発するアクシデント。声をかけるチャンスを逸してしまった。その後、我が家では恒例となった文明堂の三笠山を30分並んで購入し、帰宅。

連合三田会

さて、お題であるが、10月1日から新執行部がスタートした。私は、大学院政策・メディア研究科の委員長を拝命した。思えば、2年間務めた環境情報学部長という職も重責であったが、次の2年間、大学院の教育研究の質的向上をめざしていくのも大変重い任務である。特に、地道にこれまで進められてきたプロフェッショナルコースの整備、国際化の充実、学部・大学院の一貫化などを重点的に進めていきたいと思っている。

政策・メディア研究科では、我々が開設した「先端ITスペシャリストコース」をはじめとして、現在は、「国際コース」、「社会イノベータコース」、「低炭素社会デザインコース」の4つが設置されている。より明確なプロフェッショナルを育成するコースが定着しつつあるが、一方では、国内の大学院間競争も大変激しくなってきている。プロフェッショナルコースのさらなる充実は、直近の課題である。

国際化の充実に関しては、まずは、政策・メディア研究科全体の研究教育力の向上が重要な課題だと思っている。国内ではGlobal30により、多くの大学や大学院が留学生を受け入れる体制を整備し、競争が激化しているが、この研究科には既に国際コースを走らせてきた実績がある。この研究科だからできる「政策・メディア」の研究教育領域を拡充し、海外研究拠点との連携や留学生支援を拡充していけば、アジア諸国だけでなく、いろいろな国々からの留学生もさらに増え、より世界に通じる大学院になっていくと確信している。

学部・大学院の一貫化されたコースは、かなり前から議論されてきた制度である。優秀な学部生が3.5年で学部を卒業し、1.5年で前期博士課程を修了する、計5年の学士・修士一体コースである。なかなか定着してきていないが、優秀な学生たちが輩出できる枠組みとしては大変有効である。

最後に、SFCキャンパス全体として、これまでの20年を振り返り、次の20年にむけての新しいキャンパス(未来創造塾)、カリキュラム、研究支援体制、運営体制、研究教育環境の整備など中長期的な見直しをすることは、執行部だけでなく、我々キャンパスで生活する者全員にとって必須だと思っている。

(掲載日:2009/10/27)