SFCスピリッツ
“伝える仕事”の途中経過
ゴーンCEO意見交換会にて百谷伶奈さん
日産自動車株式会社 General Overseas Marketマーケティング開発部
2007年総合政策学部
「伝えることを仕事にしたい」
「良くも悪くも社会にインパクトのある業界に身を置きたい」
就職活動中に掲げたこの2つの条件を満たしていたことが、日産自動車に入社した経緯でした。
SFC時代は、国際関係のゼミに所属をしながら、国連の広報ボランティアをしたり、SFC REVIEWの編集に携わっていました。
日産自動車にて、一般海外市場の宣伝を担当し始めてから、早2年が経とうとしています。入社以来、モーターショー・モータースポーツ・スポンサーシップなど、様々なブランド・コミュニケーションツールを扱ってきました。
現在は、Nissan Technology Square(NTS)という技術に焦点をあてたイベントをメインで担当しており、世界中をツアーしてまわっています。NTSは、「特別車好きとは限らないお客様にも、日産の技術を知って楽しんで頂きたい」という想いから生まれたイベントです。イベント会場としては、ショッピングモールや大学を選び、お子様にも楽しんで頂けるような分かりやすいパネルやビデオ、体験型什器を展示しています。2008年度に立ち上がったイベントなので、企画段階から関わることができ、やりがいがありましたね。私自身もともと技術に強い方ではないので、コンセプトにも共感できました。これまで、台湾・インドネシア・シンガポール・マレーシア・インドとツアーしてきました。様々な国の方々と協力し、時にぶつかりあいながら仕事をしていくことにも魅力を感じています。一方で、海外市場担当として懸念を抱くこともあります。日産に限らず、グローバル企業の海外業務は現地化へシフトしていますが、本社機能として残していくべき役割の線引きに慎重にならなくては、日産らしさが消えてしまうでしょう。変化の激しい市場の流れをよみながら、コミュニケーションという立場からの貢献を考えていきたいです。
社会人になって、私は常に、新しさの中にいます。コミュニケーションの内容・立場・ツール・枠組み、どれに対しても自分の解釈に自信が持てるまで、まだまだ時間がかかりそうです。本来業務以外でも、販社研修や工場研修(真夏の工場で、約2ヶ月間、1日525台分の車の鉄を溶接する工程に関わっていました)など、貴重な体験をさせて頂いています。昨今の経済情勢の煽りを受け、組織づくりに関しても、考える種が山積みです。
今年の春から、社会人3年目。これまでの2年間、自分の中に蓄積されつつあるたくさんの「ナゼ」を、どっしりと腰をすえ、解決していく1年にしたいと思っています。
(掲載日:2009/02/18)