SFCスピリッツ
卒業して13年僕らが経験している未来は?〜これからが面白い!!!
山中豊晴さん
日立造船社内ベンチャー
インターネットリサーチ&コミュニティ株式会社マイオピ 代表取締役
1995年環境情報学部
未来からの留学生だった私達がその未来に来た
SFCで学生として学んでいる時は、「君達は未来からの留学生なんだ」というフレーズで鼓舞されながら「日本をどう変えればいいのか?」「日本企業はどう変化していくべきか?」「世界はどうなっていくのか?」といった問題発見・解決ワークに毎日精を出していました。そんなSFCでの生活を卒業して13年経ちましたが、今年のような状況を予想だにしなかったですよね。でも、現実には学生の頃想定していた未来に現在到達しているのであって、想定していた問題の質は異なりますが、私も企業(組織)の中核リーダーとして目の前にある問題に取り組んでいます。SFCで培った心意気はこれからの未来を開拓するにも通用するもので、私も多くの仲間と一緒に私なりのやり方で問題解決をしているつもりです。
衰退期を向かえた産業の生き残り策-それがライフワーク
私はというと、井関先生(元総合政策学部長)の一声で日立造船などというオールドエコノミーに就職しました。勝手がわからない大阪でしかも苦手な英語を使用する国際調達の部署で製鉄所の部品を海外から調達する仕事をしました。その後は、財務で外国為替や資金調達の仕事をし、金融機関と毎日戦って?いました。2000年に社内ベンチャー募集に手をあげ、インターネットリサーチ&コミュニティの「マイオピ」という会社を設立し、現在7年経ちました。日本の一時代を築いた造船産業ですが、SFCのみなさんとは縁遠い産業ですよね。産業の衰退もいち早く向かえた訳で、衰退期を迎えた大企業がどうやって生き残っていくのか、その1つの試金石をつくるのが私のライフワークとなっています。
「共振」をおこす
さて、マイオピは、現在インターネットをつかった調査、インターネット掲示板を使って意見収集をしながらメーカー等の商品開発の支援をしていくサービスです。私はこの会社を通じて、日立造船本体のスタッフに生き残りをかけた問題解決方法を考え実行するパワーの源「共振」の震源地になりたいと思っています。「あいつらがやってうまくいったんだから、私達も新しい何かをやろう!」といった「共振」を起こしたいんです。明治維新が薩摩藩・長州藩・土佐藩の「共振」によってもたらされたことを考えると、まさに日立造船のようなオールドエコノミーは、社内にいるスタッフとの「共振」によって維新を迎えなければ、今後生き残っていけません。ただ私は現在の仕事を通じて多くのメーカーに出入りさせていただいていますが、多くの企業が転換期・衰退期を迎え始めていることを肌で感じます。
これからが面白い
企業や組織の中核となっているSFC卒業生のみなさんと一緒に、いろいろなやり方で学生時代に取り組んだ「日本をどう変えればいいのか?」「日本企業はどう変化していくべきか?」を今後も実践していきたいと思っています。それぞれの道・分野でがんばっていきましょう。私自身アラフォーとなっていますが、人生は苦楽が「いろいろあって面白いなぁ」とやっと感じることができるようになりました。これからが面白いですよね。
株式会社マイオピ
http://www.myopi.net/
日立造船株式会社
http://www.hitachizosen.co.jp/
→株式会社マイオピ 賢者.tv版
(掲載日:2008/12/17)