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2008.05.14

M&Aにおける成功体験を求めて

SFCスピリッツ

M&Aにおける成功体験を求めて

2007年東京モーターショーに出展したコンセプトモデル「CANTER ECO-D」

白木秀司さん
三菱ふそうトラック・バス株式会社 CEOアシスタント マネージャー
2003年総合政策学部

SFC卒業後に独大学院に進学し、在学中に独自動車会社のダイムラー社のエンジン工場現場にトヨタ生産方式を導入するプロジェクトに参画しました。現場の誇り高き指揮官「マイスター」に南部独語訛りの大声で説教される日々が続いた後は、ダイムラー傘下の三菱ふそうトラック・バス株式会社に入社しました。当時、ふそうが直面していたリコール問題に取組むために品質部門で修業を重ね、現在はダイムラー出身のドイツ人社長のアシスタントとして日々業務に励んでいます。

ふそうは2003年以降から今日に至るまで、三菱自動車からの分離、ダイムラーによる増資、リコール危機、事業建て直し、ダイムラーへの統合加速、という大きな変遷を経てきました。その一方で世論では、外資企業による日本企業のM&Aの成功の法則や失敗要因を、結果論から客観的に分析した報道が目立つようになりました。

私がふそうというM&Aというプロセスを内部から見ていて思うことは、M&Aによってもたらされた「成功体験」を大小問わず一つでも多く作り共有することが重要、ということです。その過程では数多くの「対極」- 過去/現在、グローバル/ローカル戦略、短期利益/長期利益、日本/西欧の商習慣、中央集権/地域分権、成果主義/年功序列、英独語/日本語、理論/感情 - を越えて高い成果を出す必要がありますが、意識・文化改革には無論時間がかかります。

変革期の最中にある会社で、M&Aがもたらす対極を理解し、一つでも多くの成功体験を作ることに貢献する - そのために、今日も明日も私は情熱を持って頑張りたいと思います!

http://www.mitsubishi-fuso.com/

(掲載日:2008/05/14)