SFCスピリッツ
アフリカの人々の逞しさに触れながら
國枝信宏さん
独立行政法人国際協力機構(JICA)
人間開発部第一グループ(基礎教育) 基礎教育第二チーム 特別嘱託、
特定非営利活動法人アフリカ地域開発市民の会(CanDo) 監事
1995年総合政策学部卒業
エチオピアの農村にて、村人から
小学校建設のニーズと意思について聞き取りアフリカにおける国際協力に仕事で携わるようになってから、ちょうど10年になります。最初の7年間はNGOの職員として、国際協力の最前線と私が考える草の根レベルの地域社会開発(教育、保健、環境など)にじっくり取り組みました。アフリカの人々の逞しさに刺激を受けながら、ケニアでのNGO設立や事業形成、日本でのNPO法人設立・経営と営業など多岐にわたる業務に携わった経験は、私の貴重な財産となっています。
→特定非営利活動法人 アフリカ地域開発市民の会(CanDo)
その後、独立行政法人国際協力機構(JICA)の派遣専門家としてエチオピアでの基礎教育ODA事業に約2年半携わりました。国際目標である2015年までの初等教育完全就学達成(EFA)を目指し、へき地の住民が行政と協力して小学校を建設し、持続的に運営していく制度の整備を進めました。妻の美佳(SFC1996年卒。旧姓「今渡」)と2人の子どもと過ごしたエチオピア滞在も、貴重な思い出です。
→JICA技術協力プロジェクト「エチオピア・住民参加型基礎教育改善プロジェクト(ManaBUプロジェクト)」
現地の行政や住民と直接向き合う「現場の視点」、協力する側の強みと弱み、外的要因などを踏まえた「大局的な視点」。どちらが欠けても効果的な国際協力は実現しません。それを学んだ10年間を土台に、今年1月からはJICA本部の嘱託職員として、フランス語圏西アフリカ諸国における基礎教育分野のODA 事業の形成や実施支援に携わっています。SFCで英語選択だった私は、仕事帰りに泣きながらフランス語の特訓中です!
→JICA技術協力プロジェクト「ニジェール・住民参画型学校運営改善プロジェクト(みんなの学校プロジェクト)」
(掲載日:2007/04/04)