SFCの現場
藤田修平研究室
研究領域キーワード
映像制作、ドキュメンタリー、ダイレクトシネマ、ジェンダー、貧困、差別、限界集落、消えた歴史
どのような研究をしているのですか?
現在私たちは定時制高校柔道部を題材にしたドキュメンタリーの制作を行っています。
毎日仕事に追われながら夜学校に来て授業をこなし、部活にまで精を出す逞しくも愛らしい定時制柔道部の部員達。半年に渡る彼らへの取材を通して知った、私たちが普段気付かない経済格差や定時制の現状を表現する作品にしようと、現在は編集を行っている真っ最中です。
こういった制作プロジェクトの企画立案、取材、撮影、編集までを全て学生が行っていくのが藤田研のスタンスです。決められた核があるわけではなく、それぞれの制作プロジェクトに沿って研究会が動いていきます。
研究室の一日を教えてください。
研究室には、入れ替わり立ち替わり学生が編集作業や先生への相談ために訪れます。
撮影してきた映像を確認しながら先生と作品の方向性について話し合ったり、完成直前時は泊まり込みで編集作業に没頭する等、研究室内はいつも映像制作のため明かりが灯っています。また、藤田研専用の編集用PCを使うことが出来るので映像制作のためにもってこいの部屋です。
研究室ならではのキーワードはありますか?
「愛を持って撮るんです」「いかがでしょうか」
というのが先生の口癖です。愛を持って真剣に撮影を行うこと、そして必ず、同意を求める言葉を投げかけてくださいます。受身や独りよがりにならぬよう、研究室ではディスカッションの際にも意見や同意を求めることを重視します。
また、「Why do we care?」という言葉をキーに、ドキュメンタリー作品の存在意義を問いかけ、自分たちの作品作りにも結び付けています。
先生はどんな方ですか?
日頃は物静かで寡黙な印象ですが、映画〜映像作品に対して愛を持ってアツく語る方で、物腰がやわらく言葉遣いが丁寧なところが特徴です。
その反面、物事に対して常に批評&批判精神を持ち、鋭い分析や解釈をみせてくださいます。
そんな先生に納得いただける制作を作るのはなかなか難しく、授業では厳しい面をお見せになることも多々あります。しかし、ご自身の経験を活かして色々なアドバイスや指導をしてくださる、学生想いの優しい先生です。
厳しいときも、先生独自のユーモアで、みんなを笑わせてくださいます。
リポーター
鯨井智博さん 総合政策学部4年
澤田唯さん 環境情報学部4年
(掲載日:2009/07/17)
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