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Magazine
2009.12.01

小暮厚之研究室

SFCの現場

小暮厚之研究室

研究室の研究領域キーワード

ファイナンス、統計、リスク、保険、R(統計ソフト)

どのような研究をしているのですか?

研究会1では「行動ファイナンス」という、ファイナンスの中では比較的新しい分野の研究をしています。ファイナンスでは「人間は常に合理的に行動する」という伝統的な価値観のもとで理論が展開されますが、こちらはその仮説を見直すような理論展開です。研究会2では「ベイズ統計」という、ファイナンス理論に投資家の主観を入れられるモデルを学んでいます。両方において、ファイナンスの理論と実践の中間に横たわるジレンマと格闘していると言えますね。

研究室の一日を教えてください

研究会1・2ともに、各週1回の授業が活動の主な場所です。毎回持ち回りで、文献の輪読を行っていて、その発表をもとに先生を含め全員での議論となります。難解な理論を取り扱う際は、授業時間を過ぎても議論が続くこともありますね。グループでの発表の場合は、授業時間外にミーティングを通して発表資料を作成します。また、主に4年生で独自の研究テーマを持っている人は、授業時間に関係なく個別に先生に相談したり、学生同士で議論したりしています。

小暮厚之研究室一同

先生はどんな方ですか?

学生の話や意見に、常に真剣に耳を傾けてくれます。そして、一緒に考えてくれるメンタリティを持っている方です。難解なファイナンス理論や、数学的センスを必要とする統計の問題でも「つまり、こういうことだよね」ということを、やさしい語り口で翻訳してくれます。特に難解な統計理論をひとつずつ解き明かして、最後には理解まで導いてくれる時には、うっすらと感動すら覚えます。そして、「こんなの、考えた人天才ですねー」という先生のオチで現実に引き戻されます。

研究室ならではのキーワードはありますか?

自分が興味のある分野におけるデータを集めて、まず自分で分析してみて、データが意味することを知ろうとすることです。ファイナンスでも統計でも理論を学んだだけでは、何の役にも立ちません。実際に様々なデータから、その真意を知ろうとすることで、自分にとって生きた経験と技術を学ぶことが出来るでしょう。「理論と実践のバランス」が、キーワードとして考えられますね。

レポーター
小暮厚之研究会学生一同

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(掲載日:2009/12/01)

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