研究領域キーワード
運動生理学、神経科学、スポーツ科学、リハビリテーション医学、身体運動制御、感覚運動統合、運動学習
どのような研究をしているのですか?
「脳・身体の理を知り、これを育む」をモットーに、脳と身体をひとつのシステムとして捉え、我々人間がいかにして身体運動を制御しているのか、いかにして運動スキルを獲得することが出来るのか、といった、身体運動に関わる神経科学研究をしています。 将来的には自分たちの研究を、スポーツ科学やリハビリテーション医学に応用していくことも考えており、現在、「高齢者や脳卒中患者の転倒予防を促す新たな歩行ニューロリハビリテーション法の確立」や「日常動作に立脚した運動学習に伴う神経・筋の可塑性」などが新規テーマとして挙がっています。
研究室の一日を教えてください。
本研究会は今年春学期に開講された新しい研究会で、現在はSFCにおける研究環境の確立を目指しています。研究会は毎週月曜日4限、5限(2014年度春学期)に行われています。
開講当初、学生のほぼ全員がこの分野になじみがなかったこともあり、研究会の時間には基礎知識を得るために神経科学に関する文献(Principles of Neural Science)の輪読やソフトウェアMATLABを用いた解析手法の習得に多くの時間を割いてきました。今後は研究会で得た知識を基に、脳波計(EEG)や筋電図(EMG)などの機器を用いた実験を多くこなしていく予定です。
また、14年度春学期は理工学部の先生が主催されたイベントに出席するために研究会として矢上キャンパスに足を運んだこともあり、そこでの理工学研究科の方との交流によって、自分たちの研究領域への理解を深めることが出来ました。
先生はどんな方ですか?
先生は体育の授業も開講されているだけでなく、SFCのご出身で、学生時代は體育會剣道部に在籍されていたこともあり、とてもアクティブで、研究会のどの学生よりも元気です。
そんな先生は学生からみると「面倒見の良い兄貴分」という印象です。
研究会メンバー1人1人とのディスカッションを欠かさず、些細なことでも相談に乗って下さり、今まで全く神経科学、運動生理学分野に触れてこなかった学生でも自分のやりたい研究が出来るようになるために道標を示して下さいます。
また、とても家族思いでもあり、先生が担当されている授業のスライドに使われる写真には先生のお子さまが登場することもあります(笑)
研究室ならではのキーワードはありますか?
「牛山研は部活。汗をかいただけ実になる」
この言葉を聞くと、體育會でなくても、中高生時代部活に明け暮れた人は当時を思い出すかもしれません。実際に汗をかくかどうかはさておき、研究活動には多くの苦労が伴います。しかしその苦労が多ければ多いほど、何かを遂行したときに自身が得られる達成感や経験値は大きいものです。
また、研究には論理的で冷静な思考が求められますが、それだけではなく、その中にも部活動のように各々がアツい想い、野望を持ち、目標に向かってひたむきに研究に取り組んでいくこと、これこそが牛山研の精神だと思います。
リポーター 上野 良揮さん (環境情報学部 3 年)