研究領域キーワード
精神科看護、リエゾン精神看護、精神看護専門看護師
どのような研究をしているのですか?
精神看護に関する研究を行っています。精神看護分野は、精神科疾患を抱える患者への看護を提供する精神科看護と、身体疾患を持つ患者の心のケアに焦点をあてたリエゾン精神看護というサブスペシャリティがあります。
前期は論文を執筆するための基礎を学び、学生それぞれが興味を持った文献を批判的に読み、発表するという文献のクリティークなどを行いました。
後期は前期で学んだ論文執筆のための知識を活かして、3人は主にリエゾン精神看護、1人は精神科看護に関するテーマでそれぞれ研究を進めています。
研究室の一日を教えてください。
私たち福田プロジェクトは、福田先生と助教の筧先生、緑川先生、学生4人の合計7名で構成されています。
基本的には自分で研究課題を進めていくスタイルなので7人全員が集まる機会は少ないですが、行き詰まったときには先生たちに相談しにいくことができるので、とても助かっています。
12月初旬の中間発表に向けて、必要な文献を集めたり、文献検討を行っています。
プロジェクト以外の活動として、摂食障害に関する勉強会に参加することもできました。この勉強会では慶應義塾大学病院でリエゾン精神看護専門看護師として働いている方の意見を聞くことができるなど、学術的な知識だけではなく、臨床で行われている看護についても学ぶことができ、大変有意義でした。
先生はどんな方ですか?
福田先生は助産師として働いたあと、リエゾン精神看護専門看護師として働いていた経験をお持ちです。いつも優しく、笑顔で接してくださるので、学生にとっては、話すと安心できる「お母さん」のような存在です。
福田先生には精神看護の実習からお世話になっているのですが、患者さんの関わりの中で行き詰まったときなどに頂いたアドバイスが的確かつ自分を大きく成長させてくれたと思っています。
研究室ならではのキーワードはありますか?
常日頃から使われているキーワードはありませんが、私自身が感じているのは「精神看護の未来は明るい」ということです。
一般的に精神科といえばあまり良いイメージを持たれないかもしれません。
しかしながら薬物療法の発展や精神看護専門看護師の活躍もあり、精神科はプラスの方向に変わってきていると思います。また、精神看護の役割は精神科疾患を抱える患者さんへの介入だけではなく、身体疾患を抱えた患者さん、そして看護師のメンタルヘルスケアも担うなど、期待される役割は大きいです。
厚生労働省の定める5大疾病に精神疾患が加えられた今日では、精神看護の果たす役割はさらに大きくなっていくと考えられます。このような精神看護を学生のうちからじっくりと学ぶことは、将来どのような分野で働いても役に立つのではないかと考えています。
リポーター 上中 優希さん(看護医療学部4年)
(掲載日:2014/11/21)