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2025.02.25

短期留学受け入れプログラムご報告|看護医療学部長 野末 聖香

看護医療学部では、2025年2月2日から7日まで、"Global Leader Training and International Exchange Program for Nursing Students"(科目名:「国際看護実践Ⅰ(国内)」)を開講しました(写真1:集合写真)。この科目は2017年に開始した短期留学受け入れプログラムで、藤屋リカ准教授のリーダーシップのもと、多くの学部教職員が参加し運営しています。年々参加国数・大学数が増えており、今年は、復旦大学(中国)、乙支大学校(韓国)、サフォーク大学(英国)、ワシントン大学(米国)、ピッツバーグ大学(米国)、シンガポール国立大学、ビルゼイト大学(パレスチナ)から、総勢29名の看護学生が参加してくださいました。新規参加校であるビルゼイト大学はヨルダン川西岸地区の紛争地域であり、学生3名と教員2名が何ヶ所ものチェックポイントを通過し、片道2日間かけて来日してくださいました。厳しい状況下にありながら、藤屋先生との長年のつながりを基盤に未来先導基金を活用してご参加いただけたことは大変ありがたく嬉しいことでした。看護医療学部生の参加が31名でしたので、学生の参加者数は過去最多の60名となりました。

プログラムの内容は、看護医療学部教員による講義(深堀教授:The aging trend and healthcare system、杉山教授:Global burden of disease、藤屋准教授:Global health nursing)、講義を受けてのグループワーク、高齢者施設見学(写真2)、慶應義塾大学病院見学(写真3)、各グループからの最終発表、など盛り沢山でした。7カ国の学生たちは、それぞれの文化と保健医療看護の現状や課題を紹介し合い、理解し合いました。また、ビルゼイト大学の学生さんと先生が「紛争地という困難な状況で看護を学ぶ」をテーマにプリゼンテーションをしてくださいました。私は残念ながら聴くことができませんでしたが、参加者アンケートでは9割が非常に良かったと回答していてプログラムの中で最も評価の高い内容でした。貴重な機会を提供してくださいましたことに感謝でいっぱいです。また、ビルゼイト大学の学生さんからは、この経験と参加者から受けた励ましのフィードバックによって、自分自身を強くし自信を高めることができたという感想が届きました。 この1週間のプログラムを通して、学生たちはグローバル社会における保健・医療・看護の現状と課題を認識し、地球規模での問題解決について学び考え検討しました。また学生間交流により相互理解を深め、繋がりを紡ぐことができました。(写真4:グループディスカッション)。学生の皆さんが、近い将来、世界の人々のwell-beingに貢献するグローバルリーダーとして活躍することを大いに期待します。





(写真は全て広報することの同意を得て撮影し掲載していますが、転用はなさらないでください。)


紛争地の学生と共に学ぶ看護短期留学受入プログラム(未来先導基金 2024年度公募プログラム)
野末 聖香 看護医療学部長/教授 教員プロフィール