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地域の魅力を伝え、まちのにぎわいを創出する
リアルなプラットフォームをつくりたい

鎧坂 文菜 Ayana Yoroisaka
学部:総合政策学部 3年
出身校:啓明学院高等学校(兵庫県)

私の研究テーマは「2020年の東京オリンピック・パラリンピックを一過性のものにしないための要素を洗い出し、施策を提言する」というものです。 このテーマを選んだきっかけは、中学・高校時代にドキュメンタリー番組を制作していた経験から生じた疑問です。 「番組制作は、ただ問題を取り上げて伝えるだけで、問題そのものの解決につながっていないのでは?」と感じたのです。 こうした反省から、大学では、多くの人と関わりを持てる分野で、問題解決に寄与できるような力を養いたいと思い、外国人観光客に"日本のファン"になってもらえるようなことに取り組みたいと考えました。
1-2年生の頃は、「旅程作成機能と、地元の人が地元の良さを発信するSNS機能を融合したアプリ」の開発を目指していたのですが、SFCでの学びを通じて、地方のまちづくりの現場を体験し、実際に訪日外国人をガイドする経験を重ねるうちに、大切なのは、「人と人との出会いをつくる仕組み」であると気づきました。 現在は「金沢元気プロジェクト」など複数のプロジェクトを通じて、人の輪を広げる活動に携わっています。

学生と地元の人々が "相席" で地域の料理を食し、
語り合うことで、「新たな信頼関係」を築く

現在、最も愛着を感じるプロジェクトは、飯盛義徳研究室で進行中の「金沢元気プロジェクト」です。 金沢では、北陸新幹線の開業によって観光客増加が見込まれる一方、若い世代の都市部への流出が懸念されています。 そんな中、「多くの人に"金沢の良いところ"を再認識してほしい」という思いからスタートしました。
このプロジェクトの中で私たちが提案し、地元金沢の学生たちと協働しているのが「まちなか語らいキャンパス」です。 金沢では、かつて多くの大学が城の近くにあったため、 まちなかは若者で賑わっていました。 しかし、大学の郊外移転によって若者の姿が減少しています。そこで、「まちなかを再び若者の活気で包み、まちなかの魅力を知ってもらいたい」という思いで取り組んでいます。 学生と地元の人々が語り合うことで、「学生と社会人の新たな信頼関係」を築こうという試みです。今後はプロジェクトの効果検証も行いながら、息の長い活動に育てていけたらと思っています。
各プロジェクトで得られた学びを通して、2020年の東京オリンピックを開催するだけでなく、日本にとって、それ以上の意義が得られるような施策を提言したいです。