「協働」という形での
地域活性化モデル構築
平田 大樹 Daiki Hirata
学部:総合政策学部4年
出身校:高岡高等学校(富山)
私は、屋久島の隣に位置する人口135人の口永良部島の地域活性に取り組んでいます。私たちは外部者として提案を行うのではなく、現場に何度も足を運ぶことで島の方々と密接な関係を築き、関与者としての立場から地域を活性化するための提案活動を行っています。
地域活性はその地域住民が主体とならないと行動が生まれないという鉄則があります。島の方々の声を尊重し、地域と大学の両者がイニシアティブを持ち、合意形成をしっかりと行いながら活動しています。また島内に大きな変化をもたらすマクロな政策展開には行政の協力が必須であるため、屋久島町と連携をはかりながら、活性化のための仕掛けづくりを展開している。現在1つの取り組みとして島に学生が常駐して地域の活性化に取り組む基盤が構築されつつあり、島の人たちの間でも積極的に活性化に取り組む姿勢が見られるようになった。
地域、大学、行政それぞれの強みを最大限に活かして、「協働」という形で口永良部島の活性化をさらに推進していきたいと考えています。
理論と実践の2つの学びを通して
将来の道を考えられる
SFCでは、「口永良部島プロジェクト」のほかに、経営コンサルティング系の研究会にも所属しました。理論だけでなく、実際に「現場」を経験できることは、社会に出てどのような進路を選べば、自分の夢に到達できるのかを考えるうえで、とても有効です。特にSFCではフィールドワークをサポートする仕組みが整っているので、学生のうちに学んだ理論を実践できるのは貴重な経験だったと思っています。「口永良部島プロジェクト」の目標は、まずは今後もこの島で生活していきたいと思えるような経済基盤を構築し、コンパクトシティ化を実現させ、その上で理想数ではありますが、人口を300人まで増加させることです。この300人というのは経済の循環を形成する上で要となる数であると考えています。
過疎や高齢化はこの島だけの問題ではありません。このプロジェクトが成功例となって、日本全体の課題を解決するヒントになって欲しいと考えています。