脳の仕組みの研究を深めることはもちろん将来につながる貴重な体験が得られました
藤井 優人里 Yutori Fujii
学部:環境情報学部 4年
出身校:私立渋谷教育学園渋谷高等学校(東京都)
高校時代から脳科学に興味を持ち、「脳のメカニズムについて深く勉強したい」と思い、SFCに入学しました。SFCでは、1年生の春から実験に取り組むことができるなど、充実した学びの日々を送っていましたが、実践的で、学ぶことは多い一方、基礎をもう一度学びたいという思いもあり、神経科学部のがあるイギリスのマンチェスター大学(英国)で勉強しようと決意しました。留学を決めた理由はもうひとつ。「宗教や文化など、バックグラウンドが異なる学生たちは、脳についてどんな興味を抱いているんだろう」という点にも関心があったからです。
留学先では、解剖学や神経系の授業を受講しました。医学・薬学系の専門用語を英語で覚えるのには苦労しましたが、授業は体系的に学ぶことが出来、最新の論文に接する機会もあって、刺激的でした。また、私の研究テーマである「手話と脳科学の関係」についても、イギリスの手話に触れ、日本手話との違いを学んだことで、さらに理解が深まりました。サークル活動では、アフリカや中南米の学生と親しくなる中で、彼らと自分との「死生観」の違いを知り、自分が常識だと信じていることは、あまたある常識の中のひとつでしかないのだということを、認識することができました。今後は、この貴重な経験を、自分の研究テーマに活かしていきたいと考えています。