第3回三島海雲学術賞(三島海雲記念財団)を、政策・メディア研究科(先端生命科学研究所)福田 真嗣特任准教授が受賞され、7月11日に贈呈式が開催されました。
三島海雲学術賞は、自然科学及び人文社会科学の学術研究領域において、創造性に富み優れた研究能力を有する若手研究者(45歳未満)を顕彰し、学術研究奨励金は自然科学と人文科学の学術研究において、将来の発展が期待できる優れた研究を支援するものです。
受賞テーマ:食を介した腸内環境の制御による健康維持基盤技術の創出
受賞理由:ヒトの健康維持・増進に重要な役割を果たしている腸内細菌叢に関連する食の科学の分野で多くの研究成果をあげるとともに、新たな研究領域を開拓するもので、きわめて独創的で優れたものであり、食の科学の研究の発展に大きな貢献をなすものである。
福田 真嗣特任准教授のコメント
私たちの腸内には、数百種類でおよそ100兆個、重さにして1.0~1.5kgもの腸内細菌が生息しており、複雑な腸内生態系(腸内エコシステム)を形成しています。腸内エコシステムが一定のバランスを保つことで私たちの健康維持に寄与していることが知られていましたが、どういったメカニズムでわたしたちの健康維持に寄与するのかの詳細については不明な点が数多く残されていました。先端生命研の強みであるメタボロミクスを基盤とする最新のオミクス解析技術を駆使することで、われわれが摂取した食品成分を腸内細菌が代謝し、そこから産生される代謝産物がわれわれの体に作用することで、健康維持・増進に寄与していることを世界に先駆けて明らかにしました。今後は自然豊かな鶴岡の地で、食と腸内細菌と健康をキーワードに、病気ゼロの未来を目指して世界に類を見ない独自の研究を発信していきたいと思います。
公益財団法人 三島海雲記念財団ホームページ
http://www.mishima-kaiun.or.jp/
IABのホームページ
http://www.iab.keio.ac.jp/jp/content/view/548/140/
教員プロフィール
http://vu9.sfc.keio.ac.jp/faculty_profile/cgi/f_profile.cgi?id=4b6eeaf56e240