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2018.04.19

2018年度 SFCキックオフレクチャーにて早川浩氏が講演

i45s7292.jpg4月5日に2018年度SFCキックオフレクチャーが開催されました。

キックオフレクチャーは、SFCで学生生活を始める新入生に対して、社会で広く活躍されている人生の先輩にご登壇いただき、熱いメッセージを発信していただくため、毎年開催されています。
今年は、株式会社 早川書房 代表取締役社長 早川浩氏(1965年商学部卒)に「ある出版人の独り言」と題してご講演いただきました。i45s1636.jpgi45s7317.jpg

第18回東京オリンピックでの英語圏公式通訳として、ジャマイカチームのサポートをされたこと、翻訳の版権を得るために海外を奔走され、多くの出版社や、マイクル・クライトン、カズオ・イシグロをはじめとする世界的な作家と交流されたご経験を語られました。
国内においても、多くの文芸家と交流されており、今も鮮明に記憶に残るエピソードとして、1970年、三島由紀夫が自決するほんの数ヶ月前の会話など、大変貴重なお話をご紹介いただきました。
講演後の質疑応答では、学生からの「教養とはなにか?」という問いに対して、「多くの作家との出会いが、年を経て自身に大きな影響を与えている。これから皆さんはたくさんの友人、先生と会うと思いますが、人との関わりを持つこと、そして古典、漢文、本を数多く読むことが何よりの教養。」と回答されました。また、「人々の紙の印刷物離れと、電子出版への傾斜が進む世界の流れのなかで、今後「印刷された本」はどうなると思うか。」との学生の質問に対して、「廃れはしないでしょう。アメリカでは電子書籍離れと活字回帰の兆候が出てきた、という最新の調査結果も聞いている。今後の動向を見守りたい」とお話しされていました。


株式会社 早川書房は、1945年8月15日創立、グレアム・グリーンなど海外文学を中心に、アガサ・クリスティー、アーサー・C・- クラークなどの海外ミステリ、SF小説を日本に紹介しました。近年はスティーヴン・ホーキング、マイケル・M・サンデル、リチャード・セイラーなど、ポピュラーサイエンス、哲学、経営学、児童書など多方面に亘る出版活動を続けています。


撮影:井上 悟
 
発信者:湘南藤沢事務室 総務(広報)担当