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2020.12.24

田中浩也研究室の大日方 伸さん(政メ修2)・髙盛 竜馬さん(2020年総卒)・木下 里奈さん(環3)が、富山デザインコンペティションでグランプリを受賞

c7acfbe975fedaf79dbfd841c52104d59_4620693218507668408_190824_0002.jpg環境情報学部教授田中浩也研究室の大日方 伸さん(大学院政策・メディア研究科修士2年、写真中央)・髙盛 竜馬さん(2020年9月総合政策学部卒業、写真右)・木下 里奈さん(環境情報学部3年、写真左)からなるデザインエンジニアチームColor Fabが、富山デザインコンペティション2020でグランプリを受賞しました。

富山デザインコンペティションは、1994年に商品化を前提としたコンペとしてスタートし、デザイナーと富山県内企業をマッチングすることで数多くのヒット商品を生み出してきました。今年度から企業が抱える課題をもとに募集内容が設定され、今回は職人の健康面や金銭面の負担により着色の事業継承が危ぶまれている現状を踏まえて、「色を着ける」ことに対するデザイン提案が募集されました。

田中研究会1.jpgのサムネイル画像このテーマに対し、Color Fabは「積彩」という3Dプリンタを用いた新しい色の作り方を提案しました。富山デザインコンペティションは、1994年に商品化を前提としたコンペとしてスタートし、デザイナーと富山県内企業をマッチングすることで数多くのヒット商品を生み出してきました。今年度から企業が抱える課題をもとに募集内容が設定され、今回は職人の健康面や金銭面の負担により着色の事業継承が危ぶまれている現状を踏まえて、「色を着ける」ことに対するデザイン提案が募集されました。

「積彩」により、造形と着色の工程が統一され負荷なく色の価値を残すことが可能になり、さらには手で塗り分けられない繊細な色表現が可能になることから、製造面や意匠面の新規性が評価され、応募総数254作品の中からグランプリに選ばれました。

作品動画

田中研究会2.jpgのサムネイル画像最終審査後に開催された富山デザインコンペティション2020展(12/4〜12/10)では、「積彩」を含むファイナリスト9作品と入賞作品が展示されました。

(写真2枚目と3枚目)
積彩で制作された花瓶

微細な構造と配色によって遊色(見る角度によって色が変わる)効果をもつ

大日方 伸さん(政メ修2)コメント

Clip0156.00_00_55_10.静止画001 (1).jpg富山デザインコンペは歴史のあるプロダクトデザインのコンペティションで、その中で僕たちのような3Dプリンティングを用いた新しいデザイン領域の提案が認められたことは大きな転換点で、デザインというフレームワークそのものがどんどん拡張していることを改めて感じました。
普段は研究室の中でものづくりを行っているのですが、こうやって学外に出てみると製造業が実際に抱えている課題と僕らの研究領域が重なり、新しい可能性が見えてくるということが興味深かったです。今回の提案はそのまま商品化に向けて富山県の企業と協働していくことになっており、とても楽しみです。

田中浩也環境情報学部教授 コメント

2020-09-15 00.45.31.jpgのサムネイル画像同チームが、第21回 CSデザイン賞 学生部門で金賞を受賞した際の記事で、私は「学生ひとりひとりが自宅に3Dプリンタを整備し、それらをネットワークで繋ぎ合わせることで、分散型ラボ環境を整備してきた」とコメントしました。これで「ものづくりの生産体制」はひとまず確保されたように思えました。

しかしそれと同時に、現地に行ってみなければ、あるいは「移動」という体験を伴わなければ、決して得ることのできない「アイディアの質」があります。秋学期以降、このこと深く理解したこのチームは、細心の注意を払いつつ富山に幾度か出かけ、そのたびに大きな成長を遂げていきました。富山デザインコンペティションの審査員・関係者のみなさまには、心から感謝申し上げたいと思います。

オンラインとオフラインだけでなく、ホームとアウェイ、居住(ステイ)と移動(ムーブ)、個人とチーム、デジタルとアナログの関係も、デザインの創造性を発揮する上ではとても大切で繊細な課題であり、現代ではこれらの課題を避けて通ることはできません。こうした複雑な関係性のすべてを、いま取りうるベストコンディションに調整し続け、最終的に「一般の部」での最優秀賞と商品化の権利を獲得した3人が織りなす創造性を、心から誇りに思いますし、今後の活躍を期待しています。

富山デザインウエーブウェブサイト

田中浩也研究室

Color Fab

環境情報学部教授 田中 浩也 プロフィール(K-RIS)

発信者:湘南藤沢事務室 総務担当