徳井直生政策・メディア研究科准教授、徳井研究室の天野 真さん(環境情報学部2020年卒)、平田 英子さん(総合政策学部4年)、斉 友華さん(環境情報学部4年)、中嶋 亮介さん(環境情報学部2018年卒)が第24回 文化庁メディア芸術祭 エンターテインメント部門で、審査員特別賞を受賞しました。(Photo: Ryo Funamoto)
2020年12月ISCA(INTERNATIONAL STUDENTS CREATIVE AWARD)2020「デジタルコンテンツ部門」での優秀作受賞に続く、「UNLABELED ― Camouflage Against the Machines」での2件目の受賞です。
天野 真さん(2020年環卒)の受賞コメント
この度は推薦作品に選出いただき大変光栄に思います。ありがとうございます。この作品を通して、物理的な個人だけでなく、情報としての個人の存在にも焦点が当てられ、「プライバシー・パラドックス」が意識されたように思います。今後も作品研究を行い、社会に実装されたAIと向き合い、議論を深めていけたらと思います。
斉友華さん(環4)の受賞コメント
文化庁メディア芸術祭にて、推薦作品に選出いただけたことをとても光栄に思います。
不特定多数の他者に意図せず見られる、AI監視社会における、身体と自身の情報のあり方・纏い方について再考する機会になったのではないかと思います。
本作品をご覧いただきました皆様、そして関係者の皆様に、心から感謝申し上げます。
平田英子さん(総4)の受賞コメント
自分自身の情報が意思を介さずとも自立し独り歩きをし続ける、どこに他者の所在があるのか朧な時代のなかで、日々纏う服を一種の壁とし身を守る術にしうることは、衣服本来が持ち得た防護機能の一種の解釈となりえるのではないかと考えています。今回このような権威ある大会にて選出いただけたこと、とても光栄に思います。ありがとうございました。
中嶋亮介さん(2018年環卒)の受賞コメント
この度はUNLABELEDを審査委員会推薦作品として選出していただき、大変光栄に思います。本作品ではAI監視社会における迷彩服をコンセプトに、AI技術とそれを用いた社会のあり方について模索を続けてきました。AI技術が急速に発展・実装されていく社会の中で何を是とするのか、その基準は常に問われ続けるべきだと考えています。今後も手を止めることなく、作品のアップデートや議論を深めて参ります。またこの度の選出は、研究室の皆様や関係者の皆様のご指導の賜物です。この場をお借りして深く感謝申し上げます。
徳井准教授の受賞コメント
受賞した学生・関係者の皆さん、おめでとうございます。
私の研究会、Computational Creativity Labでは、AIをはじめとするテクノロジーを用いた表現活動を行う一方で、表現を通してテクノロジーのあり方を再考しようとする眼差しを重要視しています。服飾デザインを通じて、AI技術の安易な導入に対するアンチテーゼを提示する本作品は、研究会の本質をまさに体現する作品です。また、AIモデルの学習や3D CGから、服の型紙をおこすところまで、さまざまな興味、バックグラウンドを持ったメンバーが揃ってはじめて実現可能な、非常にSFCらしい作品だったとも感じています。今後も学生の皆さんとの研究・創作を通して、議論を深めていきたいと考えています。今後の展開にもご期待ください。
第24回 文化庁メディア芸術祭 エンターテインメント部門 受賞作品
政策・メディア研究科准教授 徳井直生 プロフィール(k-ris)
発信者:湘南藤沢事務室 総務担当