4月5日に2021年度SFCキックオフレクチャーがYouTube Liveにて開催されました。
キックオフレクチャーは、例年、SFCの新入生を対象に開催していますが、昨年は新型コロナウイルスの感染拡大により中止されたため、本年は2020年度と2021年度の新入生を対象として開催しました。
各界で活躍されている方をお招きしてご講演いただくことで、学生諸君に視野を広げ、今後の学生生活を有意義に過ごすことの重要性を学び、学問に取り組む姿勢や社会の変化を正確にとらえる目を養ってもらうことを目的としています。
オリンピックイヤーの今年は、Deportare Partners代表、元陸上選手の為末 大氏に「混沌とした時代の中で自分の人生を切り拓く」と題してご講演いただきました。
為末氏は、2001年世界陸上エドモントン大会・2005年世界陸上ヘルシンキ大会の男子400mハードルで、世界陸上選手権の2大会銅メダルを獲得、スプリント種目では日本人初となるメダルをもたらしました。また、2000年シドニー・2004年アテネ・2008年北京と、3大会連続でオリンピックに出場されています。
陸上選手としての数々の実績、引退後の多彩な活動のご経験から導き出されたSFC生へのアドバイスは、「混沌とした時代の中で自分の人生を切り拓く」ためには「勘を磨くこと」。
経験したことがないことに取り組むとき、最初は何が起きるかわからない。トレーニング(準備する)とパフォーマンス(発揮する)を繰り返し、自分の軸を作っていくことで混沌とした状況を切り拓くことができる。
失敗を乗り越える時、本当の自分の気持ちを追求しようとする時、SNSや人の言葉と距離を置き、自分ひとりでこもったり、突っ走ってみることも時に必要。コロナ禍はこもって自分自身について考えるチャンスととらえてほしい――
国内外の大きな舞台でのプレッシャーや失敗を克服し、輝かしい戦績を残されたご経験に裏打ちされたメッセージを、穏やかな語り口でご講演いただきました。
最後に、「SFC生には『うまく生きるより、らしく生きる』を実践してほしい。今あるルールに最適化することは皆できると思うが、社会から取りこぼされている人も含めた最適なルールを考えてほしい。」という期待も寄せられました。
質疑応答では、感銘を受けた学生からたくさんの質問が寄せられ、大学生活のスタートを後押しするアドバイスをたくさんいただきました。
◆為末 大
Deportare Partners代表/元陸上選手 1978年広島県生まれ。
スプリント種目の世界大会で日本人として初のメダル獲得者。男子400メートルハードルの日本記録保持者(2021年4月現在)。
現在は執筆活動、会社経営を行う。DeportarePartners代表。新豊洲Brilliaランニングスタジアム館長。Youtube為末大学(Tamesue Academy)を運営。
主な著作に『為末メソッド自分をコントロールする100の技術』『Winning Alone』『諦める力』など。
為末大学(Tamesue Academy)
発信者:湘南藤沢事務室 総務担当