森将輝環境情報学部専任講師の研究「きらめき格子錯視における異方性」が2022年度日本基礎心理学会優秀発表賞を受賞しました。
日本基礎心理学会は、感覚、知覚、認知、行動などの基礎的な心理機構や心理学に関する歴史、原理、方法論に関するディスカッションが行われる場です。この研究は、2022年12月2日~4日に開催された日本基礎心理学会第41回大会で発表され、大会における若手研究者の優秀な発表として優秀発表賞を受賞しました。
授賞式は、2023年12月に開催される日本基礎心理学会第42回大会内において行われる予定です。
森将輝環境情報学部専任講師コメント
この度は、優秀発表賞を受賞し、大変光栄に思います。本研究は、応用数学者である須志田隆道氏(サレジオ工業高等専門学校情報工学科准教授)と近藤信太郎氏(岐阜大学工学部電気電子・情報工学科准教授)と共同で研究した学際的な成果です。
きらめき格子錯視は、図のようなパターンにおいて、白色円の中に黒いきらめきが知覚される現象です。先行研究では、中心視野で錯視が生じず、周辺視野で錯視が生じることが知られています。しかし、周辺視野のどの領域で錯視が生じているか定かでありませんでした。本研究では、錯視が生じやすい周辺視野領域は垂直方向よりも水平方向の方が外側にあることを実験的に見いだしました。きらめき格子錯視は、シンプルな幾何学的パターンでありながら、認知メカニズムが十分に理解されておらず、奥が深い図形です。錯視の不思議さを理解し、興味深さを広く伝えることを見据え、より一層精進して参ります。
日本基礎心理学会優秀発表賞
森将輝 環境情報学部専任講師 教員プロフィール
発信元:湘南藤沢事務室 総務担当